BLOG「プランタンのクラシック・ピアノ挑戦」

大人になって再開したピアノ、こんなに「はまる」とは・・・

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パリ出張(その2)

一日中、会議で座りっぱなし&当然英語なので、半分も内容分からずの脂汗状態。
夜は夜で、東京のやり残し仕事のフォローで、ああそうじゃない、こうしろ、ああしろのメールでの遠隔操作。

これでは往復の機内プログラムだけが楽しかったという恐ろしい出張になってしまうので、えいやっと全てを忘れ、ホテルのコンシェルジェにオペラ座のチケットがないかどうか聞いてみたら、ありました。

ベルディのドンカルロ!!!

一番良い席で150ユーロしたけど、それでも安い。
(ロンドンのロイヤルオペラの2/3です)
前列から10番目の真ん中よりちょっと左側。

ドンカルロは、暗いとか、騒々しいとか、そういう評判もあるらしいオペラですが、見てきた感想は、確かに暗い、確かに騒々しいところもある、けどそれが悪いことかな???これまで見たオペラの中では間違いなく最高でした。

舞台・衣装・照明だけで、こんなに感動したことはありません。
あんまりそういうところには興味がわかない方だったのですが、そんな鈍感な僕でも、驚いた。

照明は常に、間接照明か、明暗をくっきり際立たせた感じで、舞台全体が明るくなって、歌手の顔がちゃんと見えるという場面はほとんどありませんでした。レンブラントの絵のように、陰影が見事に演出されており、暗闇から聴こえてくる魂の叫び、見えないけれども影のように揺れる人物像から容易に想像できる苦悶の表情。

墓場を象徴する十字架の形のモニュメント。
奥行きを感じさせる、手前に傾斜した舞台。

ちょっと気になったのは、指揮者の位置。
普通、オペラの指揮者はオーケストラピットに埋まっていて、アリーナ席からは頭くらいしか見えないのですが、この劇場そのものの作りがそうなのか、あるいは今回の演出・指揮者の意向なのか、上半身が丸見え。しかもスポットライトが当てられていて、いやでも目に入る。普通は影で支える重要人物の役回りなのですが、今回は明らかに(ある意味歌手よりも)主役。大向こうをうならせるベルカント唱法を排して全体構成や重唱による心理描写を心がけたヴェルディの意を汲んでのことなのでしょうか?でもオケのメンバーから見れば、いつもよりかなり高い位置に指揮者がいるわけで、首痛くならないんだろうか?といらぬ心配。

で、当の指揮者。かなり若いです。
髪形=漫才のひげ男爵の相方のようだった(爆)
上半身=かなりくねくね系で、結構気になった。
腕の振り=僕がその昔先生からそれだけはやるなとうるさいほど注意されたこと、すなわち腕を振り下ろして一番下で拍を叩く動作が自然と速くなり、その反動で、腕が一番上にあがったところ、つまり万歳した状態で、一瞬止まって、次の拍を待つような仕草だけは、絶対・金輪際やってはいけない。(つまるところ、単純にかっこ悪いから)
>これを平気でやる&しかも万歳状態の時に待ちきれず、そこからさらに手をブラブラさせるもんだから、ビジュアル的には非常に気になりました。音楽的にどうこうということはないです。実際のところ、このオーケストラ、かなりうまかったですから。(おそらく目をつぶって聴けば、しっかりしたテンポで「決め」が入り、問題がないはずです。ただ指揮のそぶりが自分のノリと違うもんだから、ビジュアル的にちょっと不安な気持ちになるってこと。)

音楽は・・・いやぁ、凄かった。オーケストラを伴奏にした合唱、さらに両者を伴奏にした、2重唱、3重唱、4重唱が延々と。深く深く感動いたしました。

このオペラのテーマは、(勝手決めつけですが)おそらく、孤独です。
人間なんてしょせん孤独。
両思いだろうが、片思いだろうが、はたまた恋愛感情なんて持っていようがいまいが、we're all alone。
これが素晴らしい重唱であればあるほど、ますます浮き彫りに。

一番喝采を浴びていたのは父王のフィリポ二世。
最も孤独を体現した役回りだったからでしょう。

指揮者も大きな喝采を受けていましたが、ブラボーの声に混じって2,3人ブーイングが。僕のまわりでも、あれブーイング聞こえたよなぁ、とちょっとざわついた感じが。

指揮者だけ、ちょっと辛口コメントになってしまいましたけれども、こんなに堪能できたオペラは初めてです。しかし長かった。7:00に始まって終わったのが11:30。

(おまけ)
ホテルから劇場までメトロで行きましたが、途中乗り換え駅でホームを歩いていたら、おじさんにフランス語で道を聞かれた。(これで旅先で現地語で道を聞かれたことがある=yesの連続記録更新中。)
どう見たって俺はジャポネだ。しかも旅行案内を片手に持ってるんだから観光客だってのも明らかだ。もっと普通に地元住民風のフランス人がたくさん行きかってるのに、何でよりによって俺に声をかけるんだっ!

頭来たから、めちゃくちゃなフランス語(たぶん、意味通じてないと思う)で、パルドン、ノン・パルレ・フランセとかなんとか言って立ち去った。おじさんあっけにとられてた。
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